症例: 10才 反対咬合(骨格性) (非抜歯) 島田市から藤枝市
11才も近くなって来院されました。
一見して骨格性の反対咬合です。
反対咬合治療は成長発育のピーク前に十分なことをする、これが重要です。
ピークを過ぎても治療はできますが、効果が出にくくなります。
成長パターンは個人毎に異なりますので、身長等の変化データは欠かせません。
検査し数値でみると、やはり下顎骨はかなり大、でも上顎骨の大きさは見た目よりありました。歯の大きさは大きめ。6才臼歯の前後位置ズレは大です。
身長はそう大きくないタイプですが、伸び方はまだ成長のピーク前です。
治療はまずは小さな上顎の拡大、続いて前方牽引です。
一番強力なタイプの前方牽引装置を使い、前歯から前方牽引します。上顎骨そのものを大きくするのです。
これら装置は子供用として従来開発されてきたもので信頼性は十分です。
前方牽引を開始してから2ヶ月程で上の前歯が下の前歯より前方に出ました(下左写真)。
まだ十分ではないのでさらに8ヶ月ほど続けました(下右写真)。
反対咬合の治療は、大変な点もありますが、皆さん頑張る方ばかりです。ご本人とご家庭が、治したいという強い希望をお持ちだからと思います。
本ケースでも殆ど予約変更も無く、お願いした装置の使用にも熱心に取り組んでいただきました。お礼申し上げます。
永久歯の揃うのを待ち、成長のピークを過ぎた頃、Ⅱ期治療開始です。
下写真は終了時です。良い状態です。お疲れ様でした。