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2015年9月 5日

写真のように、強度の上顎前突(出っ歯)と叢生です。
それだけでなく、
下顎右の第一大臼歯が、欠損し、その部分に後ろの第二大臼歯と親知らずが倒れ込んできていました。
0534 2011 09 17ke 初診 右.jpg0534 2011 09 17ke 初診 前.jpg0534 2011 09 17ke 初診 下顎.jpg0534 2011 09 17ke 初診 下顎拡大.jpg

この二本の大臼歯をまず起こし、起こしながら第一大臼歯のスペースをできるだけ埋めていく計画です。
その過程で上顎前突、叢生もある程度緩和されてくるでしょう。

重なって倒れ込んできている歯を起こすのは大変です。ワイヤを入れるくらいでは、殆ど動きません。特別な方法が必要です。

始めに、右下の親知らずを起こすためにプラスチック製の装置を入れました。ネジの力である程度まで起こします。
0534 2012 02 28ke 下顎P.jpg


右下の親知らず、第二大臼歯をある程度起こしたら、
マルチブラケットを装着し、第二大臼歯と親知らずを、さらに前方に移動させつつ、起こします。

ここがさらに大変です。ゴムで引っ張ってもうまく行きません。
かなり特殊なバネワイヤを曲げて入れます。スタンダードエッジワイズ法だからこそ、の方法です。
0534 2013 02 27ke 右.jpg0534 2013 02 27ke 前.jpg0534 2012 11 23ke 下顎.jpg

右下の親知らず、第二大臼歯が、かなり前方に来て、上下歯列の関係もほぼ良くなりました。
ここで終了させます。見た目は十分ですし、上下の歯の当たり方も十分です。これ以上力をかけますと、上下の関係が崩れます。
0534 2014 07 01ke 右.jpg0534 2014 07 01ke 前.jpg0534 2014 07 01ke 下顎.jpg

残ったスペースは、保定終了後に補綴します。支台歯の平衡性も良いし、スペースも丁度です。これは簡単でしょう。


実は、当初は、下の大臼歯二本を起こした後、上の小臼歯二本を抜歯するつもりでした。
しかし、下の大臼歯を起こした結果、下顎が前に出て、出っ歯感が極めて小になり、抜歯の必要が無くなりましたl
 ご本人はもちろん、ものすごく喜んでおられました。

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かたやま矯正歯科 院長 片山 綱

かたやま矯正歯科
http://www.hanarabi.biz/
院長 片山 綱

【略歴】
静岡高校 卒業
早稲田大学卒業
国家公務員上級職試から公的機関
東北歯科大学 入学
神奈川歯科大学大学院 修了
鎌田歯科矯正クリニック勤務

【所属団体・資格】
歯学博士(矯正歯科学臨床)
日本矯正歯科学会認定医
Tweed Course (USA)修了
日本矯正歯科学会
東京矯正歯科学会
日本口蓋裂学会 他
読売ウィークリー(読売新聞社)特集「頼れる矯正歯科医650人」に選ばれる(2008年)

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