子どもの矯正治療は、成長を考えながら
子どもは日々大きくなっていきます。一方で矯正治療は時間がかかります。
従って、子どもの矯正治療は、現症を見るだけで無く、子どもの成長による変化を考えながら行わねばなりません。なかなか難しいのです。
子どもの矯正治療は、Ⅰ期治療と、必要な場合に行うⅡ期治療に分かれます。
Ⅰ期治療は、中学くらいまでの時期に行い、顎の骨のアンバランスを治し、前歯、奥歯が並ぶようにします。
Ⅱ期治療は、12才臼歯までそろってから、永久歯列をきちんと並べます。必要がなければ行いません。
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子どもの矯正治療を考える流れは、下記のとおりです。
1.現症状の把握
出っ歯、叢生などの症状を把握します。
見た目だけで無く、模型を作成し具体的に細かく見ます。
2.骨格の特徴の把握
X線写真を分析します。多数の分析表を作成します。
歯についても個々大きさを測定し、表にします。
3.現在の成長状態と、今後の成長の傾向を把握します。
作成した分析表を元にし、現在と今後の変化を検討します。
4.総合して考えます。
現在の症状と、成長により予想される変化を合わせ考えて、問題を整理し治療方針を決めます。
5.使用装置を選択します。
色々ありますが、いずれも実績のあるものから選択します。
6.治療開始です。
さらにこのあと治療進行に従って、必要なら計画を修正して行きます。
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大ざっぱに説明しましたが、かなり複雑なことをやっています。資料も多く作成します。
最初に、できるだけの準備をすることが大事と考えます。