早期治療の必要性: 交叉咬合+反対咬合の例 10才
昨日は、出っ歯の早期治療の効果についてお話しました。
今回は、交叉咬合(上の歯が、下の歯より内側に入っている)+反対咬合の例です。
やはり早期治療が効果を挙げました。
初診時、10才です。
右側の上の歯が皆、下の歯より内側に入っているのが見えます。
さらにぎりぎりですが、前歯が反対咬合です。
交叉咬合は、今後の成長を左右アンバランスにする可能性があります。出来るだけ早く解消しなければなりません。
そこでまずは上顎を急速拡大し、交叉咬合を解消しました。
右側の上の歯が、下の歯より外に出たのが見えます。
その後、プロトラクター(上顎前方牽引装置)にて反対咬合を治療します。
およそ6ヶ月の前方牽引で反対咬合もほぼ治療されました。
早期に治療に入ったことで、割合簡単に、良い結果を得られました。
まだ11才ですので、今後の成長に注意して行きます。
ちょっと専門的ですが、ANBという指標は、初診時-1.5°、現在+0.4°です。
プロトラクター(前方牽引装置)が効果的であったことが確認できました。
こうして結果を数値で確かめること、は良い治療のためには極めて重要です。
お母様は大変お喜びでした。
矯正治療をしていると、このように本当に喜んでくれる方々に数多く出会えます。嬉しい事です。