«  2015年9月14日  » 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30
2015年9月14日

先日、偶然ですが、不正咬合の種類、程度が、とてもよく似たお二人が相談に見えました。しかもお二人ともできれば歯を抜かずに治療したい、とのご希望です。

|
 一人目はAさんです。
少しの上顎前突、叢生、過蓋咬合。歯は小さめでしょう。

大臼歯の前後関係もそう悪くありません。ただ顎がいかにも細く、大人ですので、拡大は困難です。

しかし、歯が小さい点は有利です。ある程度、上顎の歯を後退させれば、非抜歯も考え得ると思われ、そのように説明致しました。

|
二人目はBさんです。
少しの上顎前突、叢生。しかし歯は大きめでしょう。

大臼歯の前後関係はそう悪くありません。ただし、Aさんと同様、顎がいかにも細くやはり大人ですので拡大は困難です。

歯が大きめに見えることを計算すると、ある程度上顎の歯を後退させても、おそらくすべての歯を収容することは難しい感じです。

こういう場合、無理して非抜歯を考えることもできないでは有りません。しかし矯正治療では結果の見た目が良いことも必要です。

Bさんには、非抜歯も不可能では無さそうだが、
見た目の問題からは、抜歯しての治療を、第一に考えた方が良さそうだ、と説明致しました。

|
もちろん、お二人とも、検査の数値によって結論が変わる余地はあります。
相談時は、検査データがまだありませんので、そこはご了解頂いています。

|
歯の大きさは、非抜歯、抜歯を考える際、かなりの重要項目です。
しかしそれ以外にも重要項目はあります。
それらを総合して考えます。

非抜歯、抜歯治療の境目は、かなり微妙なところなのです。

« 2015年9月10日 | メイン | 2015年9月16日 »

かたやま矯正歯科 院長 片山 綱

かたやま矯正歯科
http://www.hanarabi.biz/
院長 片山 綱

【略歴】
静岡高校 卒業
早稲田大学卒業
国家公務員上級職試から公的機関
東北歯科大学 入学
神奈川歯科大学大学院 修了
鎌田歯科矯正クリニック勤務

【所属団体・資格】
歯学博士(矯正歯科学臨床)
日本矯正歯科学会認定医
Tweed Course (USA)修了
日本矯正歯科学会
東京矯正歯科学会
日本口蓋裂学会 他
読売ウィークリー(読売新聞社)特集「頼れる矯正歯科医650人」に選ばれる(2008年)

医院サイトはこちら
かたやま矯正歯科医院サイト