子どもの反対咬合(受け口) (続き) ある症例に関して
このケースは7才で治療開始しました。歯がやや遅く、6才臼歯はあるのですが、前歯は乳歯でした。
上顎に拡大プレートを入れ、拡大。
その装置から前方牽引。
およそ一年で反対咬合は治りました。
いつも思いますが、反対咬合の治り方は、とても分かりやすく、劇的です。お母様もうれしそうです。
ここから保定、観察です。
歯がゆっくりな分、観察も長く、途中からはリテーナーも夜だけ使用としています。
10才時点で治療結果は維持されています。ただ、見た目にちょっとゆとりが少ない感じ、これからの身長が伸びる時期には、下顎骨も伸びますから、やや心配です。
一方で、X線写真のデータは、ほぼ十分な改善結果を示しています。下顎骨の大きさの抑制がもうちょっとですが。
本人の負担も考えると、さらにだめ押しの治療をして置くべきか、迷いました。
プロトラクター治療を行った場合、殆どの反対咬合のケースで、後戻りは生じない、という経験から考えると、
これからの成長を、よりこまめに観察することにして、
新たなことは、変化があれば決めることにしました。
今は3ヶ月以上の間隔で観察です。本人はのびのび遊んでいるようです。このまま普通のかみ合わせで行ってくれると良いですね。