«  2015年7月  » 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31
2015年7月31日

不正咬合の種類、程度は、検査分析から得られたデータで見えてきますが、
簡単かつ重要な基準として

「上下の第一大臼歯(6才臼歯)の前後関係」
があります。

2015 07 31模型6関係1s.jpg2015 07 31模型6関係2s.jpg2015 07 31模型6関係3s.jpg
模型で示しました。すべて右側の歯を写した写真です。赤い印のある歯が第一大臼歯です。

上左の写真が正常で、上下の大臼歯がこのような関係であれば治療もしやすく、時間も短くなる傾向でしょう。

上右の写真は上の第一大臼歯が前方によっています。これは上顎前突(出っ歯)の関係で、この位置関係の調整が必要です。

下の写真が、反対咬合(受け口)の場合で、上の第一大臼歯が後方によっています。やはり位置関係の調整が必要です。

不正咬合の種類、程度判断には、別の要素も大きく影響しますし、治療の難易度も上記だけでは実際には決められないのですが、一応の目安にはなると思います。

ご自分、あるいはお子さまのお口の中をご覧になって下さい。

2015年7月30日

今日は、夏休み恒例、静岡市主催の矯正相談会でした。院長も毎年相談員として出ています。

今年も、参加者が減少しているとは聞いていましたが、午後になり、相談にあずかった人数が7名。二時間で終了しました。
ただ、意識の高い方および、程度の強い不正咬合の方ばかりだったと思います。
どの方も、ぜひ矯正治療を受けて良い歯ならびになって頂きたい、と思う症状でした。

参加人数が減少している理由はおそらくですが、矯正治療に関心の薄い人が減り、真剣な方ばかりとなったから、と思います。
もちろんそれ以外に、ネット等で矯正治療の情報が行き渡ったと言うこともあるかもしれません。

ともかくも、直接、矯正医と話をして得られる情報は、ネット巡りで得る情報に比べれば、多く、かつ的確です。

それでも15分から20分しかありませんし、検査データは全くありませんので矯正治療の説明としてはやはり入り口に過ぎません。歯を抜くかどうかの答も含め推測です。

あとは矯正専門医に相談し、できればきちんと検査をしてください。
ここまでやって初めて、現在の不正咬合に対するきちんとした治療説明、となります。
矯正治療も医療ですから、検査データなしでは、やはり推測でしかないのです。

2015年7月29日

7月の症例検討会がありました。
場所は静岡市のいつものセミナー室。

今日の中心はある先生の持参した下顎第一大臼歯の先天的欠如例と、
院長の出した下顎第2小臼歯の先天的欠如例。
偶然、先天的な歯の異常の症例でした。

議論のさわりだけちょっと紹介します。専門的過ぎますので、面倒な方は飛ばしてください。

下顎第一大臼歯の先天的欠如例は、同時に過蓋咬合、上顎前突。14才。
このようなケースで下顎の大臼歯が無いのですから、どの矯正医にとっても非常に難しい症例です。
結局、上の小臼歯を二本抜いて、上下の数を合わせ、ゴムで何とか合わせて行く、といった方法しかありません。「何とか」に矯正医にだけわかる言い尽くせないノウハウがあると思ってください。
ともかく出っ歯の程度は相当減少し、ご本人の満足はあるでしょう。

下顎第2小臼歯の先天的欠如例、11才、は、叢生が少なく、もし欠如が無ければ非抜歯かつ難しい症例ではありません。
欠如があるため、かなり難しくなり、しかも上の小臼歯を抜く抜歯症例になりました。
つまり今、第二大臼歯が出てくる前に乳歯(下の小臼歯が欠如)を抜き、第二大臼歯のでてくる力で第一大臼歯を前に押します。これで欠如部のスペースが半分くらいになり、
治療が相当楽になります。X線写真を見ながらタイミングを計ります。
とはいえ、本当に第一大臼歯が押されて前進するか、わかりません。可能性は十分ありますが。

検討会内容のほんの概略です。こんな論議がおよそ3時間くらい続きます。
今回は専門的に過ぎ、申し訳ありませんが、ちょっと紹介させて頂きました。

検討会はいつもこんなふうです。でも矯正治療は、各種データを総合しながらの診断が重要な出発点です。こうした議論が良い治療につながると思えば、疲れも感じません。

この後にビールです。おいしいです。

2015年7月28日

矯正治療は長丁場です。いろいろと面倒がありそうですね。
基本的には装置が付いていること、通院しなければならないこと、が面倒です。
これはまあ仕方ないとして、それ以外には、

装置の管理:
 マルチブラケットの管理が最も面倒でしょう。特に歯みがきが面倒かもしれません。
普通の歯ブラシで十分、なるべく痛んでいないやや小さめの歯ブラシにしてください。
装置の周りを磨くつもり、歯と歯の間を磨くつもりでやってください。

一本づつ丁寧に磨きながら、次の歯に移動します。最初は面倒です。時間も普通の5倍くらいかかるでしょう。
しかし、すぐに慣れてきます。時間も短くなります。
これは皆様言われます。大丈夫です。

装置のゴムかけ:
 口の中で歯と歯の間にゴムをかけます。使用パターン、使用時間は様々です。
食事時、歯みがきの時、その他やむを得ない時には外します。

歯を動かす力は、普通はワイヤーですが、ゴムはその力の方向をコントロールします。従ってゴムをちゃんとかけないと、歯が思う方向に動きません。
きちんと使えば大丈夫です。多少サボってもまあ大丈夫です。

これも皆様、あっという間に慣れてしまい、特に大人でサボる人はまずありません。
大丈夫です。

装置が壊れたとき:
 矯正装置は、最後には外す必要があります。また外力が加わったとき自ら壊れて歯を守る必要があります。従って普通の場合でも壊れることがあります。

面倒ですが、すぐに医院に連絡し治しましょう。
放置すると歯が思わない動きをします。

口の中で痛い部分が出てきたとき:
これはほっておく人はいません。
医院に連絡しましょう。
ちょっとの処置ですぐ治るのが矯正関係の痛みの特徴とも言えます。

もちろん、矯正治療をしていない時に比べれば、面倒です。しかし、歯の動いて来るのがわかってくると面倒は感じないでむしろ楽しみになる、とおっしゃる人もいます。
ごく普通の人が、難なくこなせる内容です。心配いりません。

2015年7月27日

このケースは叢生ケース。検査結果からは、非抜歯治療も可能でした。

顎の骨の大きさも程ほどにあり。歯の大きさはちょっと大きいくらい。大臼歯の前後関係は良い。非抜歯の条件は十分です。
 しかし、この方のお顔の雰囲気からは、抜歯して口元を少し引っ込めれば相当な改善が望めそうです。本人のご希望も歯並びだけでなく、口元にもありました。

院長はなるべく歯を抜かないのですが、このような場合はまた別です。
矯正治療の大きな目的は歯の機能の改善ですが、見た目の良さを忘れてはいけません。
常にその両方を考えます。

そこで上下の第一小臼歯を抜歯してマルチブラケット装着です。

口元の変化を示します。左が治療前、右が治療後です。
0057 1999 7 18 yi s 初診 側貌.jpg0057 2002 11 25 yi s 側貌.jpg

治療後の口元の自然な変化(引っ込み方)に驚かれると思います。ものすごく喜ばれました。

2015年7月26日

しばらく前ですが、治療終了しリテーナー使用中に、転勤で静岡市から紀伊半島に引っ越した方がありました。
引っ越し後一年くらいして、その方から「リテーナーを紛失した。どうしよう」とTEL頂いたのです。

リテーナー紛失時の再製作は、急ぎます。出来れば数日以内に新リテーナーを入れたいものです。

しかし紀伊半島から静岡市にリテーナー作成だけのために来られるのは、現実的ではありません。といっていきなり知らない歯科医院に飛び込むのを躊躇する気持ちも分かります。

そこでこちらで、その方の近くの矯正歯科医院を探し、連絡し今までの説明をした上でその医院に行ってもらいました。
これで、円滑に作り直しできました。その方も、先方の医院様も感謝して下さいました。

|


実際使われているリテーナーの種類はそう多くありませんので、作り直し自体はそう難しい事ではありません。

ただ、リテーナーは、治療にあたった矯正医が治療全体を振り返りながら種類、材質、使用時間など、十分考えて製作します。いわば治療の仕上げです。

ですから再製作を引き受けた別の矯正医も、単なる商品の販売ではなく、後戻り防止のノウハウを製作し、治療の仕上げをお手伝いする気持ちです。

従って、欲を言えば、できるだけ今までの情報を知って作りたいと思うのです。元の矯正医から連絡があれば、安心して作り直し出来るでしょう。

|
|


「治療終了し保定中ですが、うっかり紛失しました。治療した医院が遠方なので、こちらでリテーナーを作り直してくれますか。」こうした問い合わせが、たまにあります。

もちろん大丈夫です。大急ぎでいらしてください。
以前治療にあたった矯正医からの連絡が、無くてももちろん大丈夫です。
リテーナーの再製作は急ぎます。戻ってしまうからです。なにより大事なのは短時間でsetすることです。

なお、費用は抑えていますが、技工の費用がありますから、ある程度はかかります。

2015年7月23日

当院は大人の矯正治療についても実績をあげています。

大人の矯正治療は、子どもと違い、成長による変化とその利用を考える事は不要です。
今の条件だけ考えれば良いのですから、楽と思われるかもしれません。


しかし上下顎の骨格、つまり歯ならびの土台の改善は難しいわけですから、歯の移動量は多くなり、ある歯を抜歯して他の歯を移動しやすくする場合も度々出てきます。このあたりを丁度良く計算するのが難しいのです。

さらに計算通り各歯を動かし、あるいは固定しておく技術は、矯正治療特有のもので、長年の経験が必要です。
また大人では歯の動く速度に個人差があり、平均的にもやや遅くなる感じがあります。

こうした点からは、大人の矯正は難しくなります。


しかし一方、治療経過についての予測が普通はしやすく、本人の協力が十分得られる、といった点からは、大人の矯正も良い治療結果が得やすい、と言えます。


結局、大人の矯正治療では抜歯ケースが増えてきますが、結果への見通しを持ちやすく、本人の協力が十分ならば、普通は良い結果が得られる、と言えるでしょう。

なお当院は大人の矯正治療でも、できるだけ歯を抜かない努力をしています。
抜歯ケースが増えるのはやむを得ませんが、歯の大きさ、顎の骨格等の諸条件を総合的に考え、見た目の良さも考えて、歯を残すことを考えます。

一例です。20代後半の方でした。
既に紹介してますが、「他では全て、上下の小臼歯4本の抜歯が必要と言われた」と治療後の感想に書かれています。
0463 2009 07 11ks 初診 前.JPG0463 2013 12 10ks 前.jpg

確かに、上左前歯の前への飛び出しはかなりの程度ですが、その一方
他の歯はかなりきれいに並んでいます。

総合するとやはり歯を抜くのは惜しい感じです。
しかし、歯を抜かずに治療するためには、上の第一小臼歯から第二大臼歯まで後ろに下げねばなりません。
きれいに並んだ歯列を、後ろに移動させるのは、総移動量が大きく技術的に大変です。ちょっと時間をかけてやってみました。良い結果になりました。

2015年7月21日

7/14 台風がゆっくり近づく中、友人と新宿の高速バスターミナルを出発。定刻の正午に上高地到着。晴れ
河童食堂で昼食をとり歩き始める。1時間で明神に着く。見上げる山頂に少し雲はあるものの梅雨明けのような青空。ここからさらに森の中の快適な道を1時間。標高1550m の徳澤園に到着。楽しみにしていた今日の宿。
まだ到着する人も少なく、のどかで静か。宿の内外を見てまわり、早くも革製の山靴キーホルダーやオコジョのバンダナなど買い込む。入浴後生ビールと夕食。さっきまで泳いでいたヤマメの塩焼きやステーキで大満足。星空を眺めたりラウンジで今日見た花の名前を調べたりして早めに就寝。
2015 07 14-16上高地、涸沢01s.jpg2015 07 14-16上高地、涸沢02s.jpg 

7/15 晴れ。8:30 涸沢へむけて出発。梓川を左に見ながら歩くこと1時間で横尾到着。上高地から11km、槍ヶ岳へも11km 。資材運搬のトラックが入り新築工事をしているので聞くとトイレの増設とのこと。 りっぱなトイレができそうです。
2015 07 14-16上高地、涸沢03s.jpg2015 07 14-16上高地、涸沢04s.jpg

いよいよここから横尾大橋を渡って涸沢方面へ。登っていくにつれ左側の木の間から屏風岩がどんどんせまってきます。1時間で本谷橋。沢からはマイナスイオンが降り注ぐようで気持ちの良いこと。この先の急登に備え塩羊羹や塩あめを食べていざ涸沢へ。

ペースを落とさないように、でも咲く花や鳥の声も楽しみながら登っていくと雪渓がでてきました。とぎれとぎれの雪渓が上の方では連続になり結局涸沢ヒュッテ横まで続く。
途中、陽気な外国人が陽気に下ってきて「ドコカラ?カミコウチ?」など聞かれる。こちらはだんだん息が上がり、つま先から蹴り込んですべらないよう一歩一歩行くため、泣きたいくらい疲れてくる。相棒を振り返ると拾った枝を杖にしてなんとか登って来る。
2015 07 14-16上高地、涸沢05s.jpg2015 07 14-16上高地、涸沢06s.jpg

ヒュッテが見えないのがつらい。登り続け案内看板が見えたと思ったらそのすぐ右手に建物が突然現れた。12:45着。
あの有名なヒュッテのテラスに誰もいない。初めて見る憧れの涸沢カール。登っている時一瞬見えた吹き流しはこのテラスに立っているものだった。
ココアなど飲んだが結局生ビールをテラスで飲む。風があってやや寒い。北穂高から前穂高までずっと見える。いつまででも見ていたい。ヒュッテ回りにはイワツメクサ、オオヒョウタンボク、ウラジロナナカマド。
夕方になるとストーブをつけている。雲が出てきて満天の星空とはいかず、3分の1くらいの星空。この2日間降らないなんて奇跡のようだと皆で話す。
2015 07 14-16上高地、涸沢07s.jpg2015 07 14-16上高地、涸沢08s.jpg

7/16 午前2時半、雨の音がする。予想はしていたががっかり。
6:00 雨の中を下る。昨日、長野県警のレスキュー隊が10人くらい上がってきていたが雪渓にしっかりした踏み跡と赤いマーキングが入っていて歩きやすい。慎重に下る。
昨日見た山荷葉(さんかよう)の白い花がぬれて透き通っているか確かめたくて探しながら下る。発見!しかし、半分散っていて透明かどうかも微妙なところ。

7:20本谷橋通過。雨なので水分補給だけで下り続ける。8:15横尾着。雨はほぼやむ。無事下山を家に知らせようとするがまだ圏外。9:40徳澤着。雨すっかりやむ。ここから携帯が入る。レインウェアーを片づけカレーライスで早めの昼食。山のカレーはやっぱりおいしい。帰りに買う予定だった槍ヶ岳クッキーなど買い最後のひとがんばりで上高地へ。
2015 07 14-16上高地、涸沢09s.jpg

12:30到着。無事に戻ってきた!と喜んだのもつかの間、台風の影響で新宿へのバスがすべて運休、中央線も止まっているという衝撃の知らせが携帯に入る。バスターミナルで情報収集の結果、バスで長野に出て,新幹線で帰れそうなことがわかりやれやれ。ほっとしてアルペンホテルでゆったりと入浴。気がつけばのどがカラカラ、ペットボトルのお茶がこの上なくおいしい。
バスターミナルから長野へ。予定通り新幹線に乗れて無事帰郷。駅まで息子が迎えにきてくれて家族のありがたさもひとしお。帰宅後しばらくして激しい風雨となる。
なんだかとても素敵な夏休みでした。

2015年7月20日

子どもの上顎前突、過蓋咬合の症例では、よくフレンケル装置を使います。フレンケルは考えた人の名前です。

 やや難しい説明になりますが、
フレンケルは機能的矯正装置の一つです。歯列の外側からの頬の圧力、内側からの舌の圧力を排除し、また口腔周囲の筋肉、神経系に働きかけ、下顎の位置を変化させます。
結果として歯列、や顎骨の望ましい成長を加速します。

フレンケルはこれら効果が最も大きい装置の一つです。
0188 2001 11 13ak FR2.jpg

見た目は写真の通り、矯正装置の中ではボリュームが大きく、構造が複雑なので作るのに費用もかかります。

第一印象としてはこんな大きくて口に入るのか、と思われるのではないでしょうか。

ところがこの装置は口の中で、唇やほっぺたの内側、舌と歯の間などを絶妙に利用し、すっぽりと収まります。もちろん子どもでも簡単に着脱できます。
0188 2001 11 13ak 前FR2.jpg

使用期間は、目に見える効果が出るのに2から3ヶ月、効果が定着するのに約半年くらいでしょうか。

痛みはもちろん皆無、家でのみの使用で十分な効果をもたらします。
歯に直接はまる部分が無いので、歯列の状態に多少変化があっても、続けて使えます。成長の激しい時期には適しています。

効果が大きいことに加え、この融通性の大きいことが、フレンケルを極めて魅力的な装置にしています。

複雑な構造なので破損率がやや高いのですが、十分修理可能なことが殆どで、作り直しは極めてまれです。耐久性も合格です。

フレンケル装置使用例を示します。かなりの程度の出っ歯さんがこれだけ改善されました。
後は、永久歯が生え揃うのを待ちます。
上の二枚が「before」、下の二枚は「after」です。
0571 2014 03 25ma 初診 前.jpg0571 2014 03 25ma 初診 右.jpg0571 2015 07 19ma 前.jpg0571 2015 07 19ma 右.jpg


実は院長の息子も小学生の時、フレンケルを使いました。
その結果、上顎前突、過蓋咬合は解消され、Ⅱ期治療は不要でした。

2015年7月18日


そろそろ夏休みです。子どもの矯正治療をお考えの方もおられると思います。

子どもの、矯正治療上の特色は主に、

永久歯がまだ生えそろっていないこと、
今後の成長による変化があること、
の二つです。
大人と違って、いわば日々変化する存在なのです。


そこで、子どもの矯正治療は、Ⅰ期とⅡ期に分けて考えるのが普通です。
Ⅰ期治療:
成長をうまく利用し、上下の顎の骨の大きさ、位置関係の改善をする。
実際に装置を使う期間は、そう長いものではありません。
つまり土台を良くすることで、永久歯を並びやすくします。

Ⅱ期治療:(必要な場合にのみ行います)
生えそろった永久歯列に問題があれば、それを改善する。
永久歯全体に装置を付け並べて行きます。

実際、Ⅰ期治療が丁寧になされれば、永久歯はそのまま綺麗に並び、Ⅱ期は不要となることはよくあります。この場合、費用も半分で済みます。
また、ある程度の問題が残っても解決し易いことが殆どです。装置を付ける期間も短くなります。


下写真はⅠ期治療で終了した一例(非抜歯ケース)です。
(上2枚は初診時、下2枚はⅠ期治療終了時)
このケースは、歯が生えそろうまで待っていたら、抜歯治療となったでしょう。
0103 2000 5 7no 初診 前.jpg0103 2000 5 7no 初診 上顎.jpg
0103 2002 08 24no 前.jpg0103 2002 08 24no 上顎.jpg


結局、こどもの矯正治療の利点は
Ⅰ期からの、成長を利用した矯正治療を、しっかり行うことにより、 

抜歯治療となることが、相当少なくなり、
かつ治療結果もより良い可能性がある。
費用は、Ⅰ期だけなら半分で済む
ことでしょう。


矯正医の側から言うと、

歯の大きさ、骨格の数値などを知る他、
個別の成長をできるだけ予測、把握しながら、
治療していかねばなりません。
それなりの経験と技術が必要です。

当院はこうした点を重視し、
身長の変化、顎の骨格のパーセンタイル表なども活用して、
より良い治療をめざしています。

2015年7月15日

しばらくぶりに症例紹介です。

交叉咬合のケースはそう多くは無いのですが、やはり時々おられます。一見ちゃんと並んでいるように見える場合も多くあります。
この方もご自分ではそう悪い歯並びとは思わなかった、とおっしゃいます。

でも、見た目の歯の凸凹がちょっと気になり、さらに顎の具合が良くない、等の自覚がありました。
それで矯正歯科を受診したそうです。

2001 02 07am 初診 前.jpg
初診時、交叉咬合(この場合は、左の第二小臼歯から第一、第二大臼歯まで下の歯より内側に入っています)です。

交叉咬合は、複雑かつ非対称なかみ合わせのため、口腔周囲の筋肉、神経機構への負担が大きく、左右のバランスも崩れています。

従って長期的には、顎の具合が良くない、つまり顎関節症のような症状が出るのは大いにあり得ます。歯そのものにも過重負担がかかります。
できるだけ早めに治しておきたい不正咬合です。

(もちろん、他の不正咬合の治療が遅くても良い、と言う意味ではありません。)

検査データからは、歯の大きさはやや大ですが、骨の大きさにゆとりがあり、少しの拡大で、非抜歯が良さそうです。
但し、上下のほぼ全歯の根(骨の中に埋まっている部分)がやや短い状態でした。

歯周病の症状は無く、矯正治療不可能ではありませんが、手早く終了させる必要があります。

2001 07 16am 前.jpg
治療開始、まず上顎をQHで少し拡大します。
そのあとマルチブラケット開始。この時点での写真では左側の上下奥歯のあたり方が、まだ反対であることがよくわかります。
QH拡大3ヶ月、マルチブラケットを付けて1年3ヶ月、で終了しました。できるだけ短期治療の目標は達成です。

2002 11 16am 前.jpg
上下の歯のかみ合わせは、劇的に改善しています。見た目も良い状態です。大変喜んでくださいました。
あとは保定です。

2015年7月13日

2008 08 12-14yatugatake20 ss.jpg
いきなり暑くなりました。台風が近くまだ梅雨明けではないようです。
夏は待ち遠しいのですが、ここ毎年のあの暑さは、なんとかならないかと思います。

昨日の日曜日、院長は神奈川県のあるクリニックに矯正歯科の応援に行ってきました。
応援ですから、時間も限られていて、なかなか大変です。でもなるべく丁寧に説明するようにしました。皆様に納得いただけたと思います。


矯正治療は、診断、治療での専門トレーニングを十分経て、さらに経験を積まねばなりません。

そこで一般歯科医院で矯正治療を行う場合、二つの形が考えられます。

院長自身が矯正医を兼ねている場合、
この場合は当然ながら、院長が一般歯科のトレーニングに加えて、矯正治療のトレーニングを十分行い、経験も積まないといけません。相当な努力家でないといけませんね。

矯正医が来ている場合、
この場合は、トレーニングを経た矯正医が来ていると思います。
診療日が月に一日くらい、と決まってしまうのが不便です。

ちょっと宣伝します。
当院は専門矯正歯科です。十分トレーニングを積み、経験も豊富な矯正医がいて、毎日診療しています。毎日の積み重ねはなかなかのものですよ。
安心便利です。

2015年7月12日

2009 07 30相談05ss.jpg
静岡市ではこの10年程、毎年夏休みに小学生、中学生を対象に矯正治療の無料相談会を行っています。院長も相談員の一人として毎年参加しています。

相談方法は、場所と日時を決めて希望者に来てもらい、各相談員が一人15分くらいで現在の不正咬合を説明し、今後の予測を説明します。
簡単ですが、全く知識の無い方にすればそれなりの価値のある相談会であると思います。

実際、かなりの参加者を集めていた時もあり、まさに盛況でした。

しかしこの数年、参加者が減少しているようです。
原因は良く分かりません。

知識が一通り行き渡ったか。
初回より10年たっていますので、これはある程度あり得ると思います。しかし15分ほどの面談で十分に理解し満足する、というのも変ですね。

ネットで簡単に知識が得られるようになり、足を運ぶ必要が減った。
これもあり得ると思います。ただし、ネットで検索した経験のある方なら分かると思いますが、専門的な内容は、調べる程になんだか分からなくなります。専門知識を持っている人に直接聞きたくなりませんか。

結局よくわかりません。たぶん複合的な理由があるのでしょう。

2015年7月10日

2005 04 17ht 拡大P.jpg
子供の矯正治療ではいろいろな装置が登場します。
上写真はその一例で拡大プレートと言います。上顎の歯列をネジで広くします。

こうした取り外し式の装置ではきちんと必要時間使ってもらうことが重要です。

子供といえども矯正治療の必要性は、ある程度理解します。治す気持ちがあれば使ってくれます。普通はそれで十分です。さほど心配することはありません。

理解がやや足りない場合、あるいは途中で飽きてきた場合などに動機付けが必要になります。

この場合、第一には理解してもらうための説明です。
ゆっくり説明すれば理解してくれます。さらにお母様と話をします。お母様自身の理解がちょっと不足の場合もあるのです。

それに加えます。
ほめたり、
良く装置を使ってくれた時にちょとした景品(当院ではサンクスシステムと呼んでいます)を提供したり。

通常は、何度か説明をして協力を求めれば十分です。子どもの理解力は結構高い、と何度も思いました。

理解し協力してくれる子でも、サンクスシステムの景品(小さな文房具)は楽しみにしてくれます。誉められれば嬉しそうです。さらなる動機づけになってるのかもしれません。

(当院のサンクスシステムは、よく使ってもらった時など下記カードを差し上げ、3枚たまるとお好みの小さな文房具setと引き替えます。小さい子はとても楽しんでくれます。)
sankusu card souti.JPGsankusu card ha.JPG

結局、モチベーション向上に、最も大事なのは、やはり理解度を高めることのようです。
景品は、ちょっとした楽しみ、と考えています。

2015年7月 9日

今日は午前中にいつもの患者さんが来院されました。小臼歯抜歯ケース、マルチブラケット装着で、もう一年ちょっとになりますが、殆ど平日午前中に通われてます。

平日午前中に都合の良い方は珍しいのですが、こちらにとっては有り難いことです。

平日午前中は、時間がたっぷり取れます。
世間話を挟みながら、その日必要な処置をするのですが、時間にゆとりが多いと気持ちもゆったりします。

お子様の教育の話、ちょっとした健康の話などしていると、そろそろ昼が近くなり、きょうのランチが気になってきたりします。

治療は順調です。

2015年7月 8日

このネット時代、対面よりもネットからの情報の方が早く手軽です。この利便性は本当にすごいものです。

歯科矯正も含め、医療情報も大量に発信されています。症状などで検索してそれら情報をあたった経験はどなたもお持ちでしょう。文字通りおよそのことはわかります。
これだけでもかなりすごいことですが、

同時に次のような経験もされているか、と思います。
その医療情報が、自分にあてはまる気もするが、少し違うかもしれない、他のサイトを見たら似た事が書いてあるが、少し違う感じもある。
結局実際にどう考えれば良いのかよくわからない。

医療情報は、やはり専門的な知識が無いと整理が難しいのです。


例えば、矯正治療の入り口にあたる現症状の把握でも、
殆どの場合、複数の症状が複合し、程度も色々なので、
どれに当てはまるのか理解しにくいものです。

また治療装置でもたくさんあるのはわかるのですが、その使い分けはよくわかりません。

|

5624_mkj_katayama_ort020814 s.jpg

無料矯正教室は、ネットと異なり、対面で進行します。数人の少人数で行います。

直接お顔を見ながらの説明により、矯正の知識を整理し、理解を深めて頂くこと、を目標としています。

画像を見ながら、情報を整理してお話し、疑問がある場合、その場で聞くことができます。
専門医との直接のやりとりによって、矯正治療についての理解を深め、何が大事かがご理解いただけるものと思います。

ご希望により、歯の状態を見て簡単なアドバイスも致しますので、症状、治療時期、方針について理解は確実に進むものと思います。

わざわざ足を運ぶのは面倒ですが、ご自分あるいはお子様の大事な健康管理の一環です。
どうぞお気軽にご利用ください。

2015年7月 7日

マルチブラケット装置は、当然、治療終了時に外します。

外して歯の表面を綺麗にすると、見違えるような綺麗な歯並びになり、皆様感激です。

同時に、歯の型を採って、リテーナーを作りsetします。

この外す処置、リテーナーsetの間隔はせいぜい一週間以内です。
外す処置は1時間半くらい、リテーナーsetは20分くらい各々かかります。

当院では、時間のかかる外す処置は、平日のなるべく早い時間、リテーナーsetは土曜日に行う事を基本にしています。
 皆様に、最後ですからご協力くださるようお願いしていますが、大体の方は合わせてくださいます。

もっともこんな話もあります。

ある外す予定の方に同様にお願いしたところ、休暇を取ります、と快く承知して頂けました。
ところがよく聞いてみると、この4月から新入社員として就職したばかり、現在は研修中とのことです。

こちらがあわてました。入って数ヶ月、研修中の新入社員に、自己都合で休ませてしまうのはやはりまずいでしょう。
ご協力には本当に感謝いたしましたが、休日を聞き、その日に外すこととしました。

2015年7月 6日

子どもは日々大きくなっていきます。一方で矯正治療は時間がかかります。
従って、子どもの矯正治療は、現症を見るだけで無く、子どもの成長による変化を考えながら行わねばなりません。なかなか難しいのです。

子どもの矯正治療は、Ⅰ期治療と、必要な場合に行うⅡ期治療に分かれます。

Ⅰ期治療は、中学くらいまでの時期に行い、顎の骨のアンバランスを治し、前歯、奥歯が並ぶようにします。

Ⅱ期治療は、12才臼歯までそろってから、永久歯列をきちんと並べます。必要がなければ行いません。

子どもの矯正治療を考える流れは、下記のとおりです。

1.現症状の把握
出っ歯、叢生などの症状を把握します。
見た目だけで無く、模型を作成し具体的に細かく見ます。

2.骨格の特徴の把握
X線写真を分析します。多数の分析表を作成します。
歯についても個々大きさを測定し、表にします。

3.現在の成長状態と、今後の成長の傾向を把握します。
作成した分析表を元にし、現在と今後の変化を検討します。

4.総合して考えます。
現在の症状と、成長により予想される変化を合わせ考えて、問題を整理し治療方針を決めます。

5.使用装置を選択します。
色々ありますが、いずれも実績のあるものから選択します。

6.治療開始です。
さらにこのあと治療進行に従って、必要なら計画を修正して行きます。

大ざっぱに説明しましたが、かなり複雑なことをやっています。資料も多く作成します。
最初に、できるだけの準備をすることが大事と考えます。

2015年7月 5日

複数の矯正相談に行かれるのはそれなりに理解が深まり、基本的には良いと言えるでしょう。

ただ具体的な症状、治療方法、抜歯の必要性の有無など、実際については、
相談時はまだ検査データがありませんから、どの矯正医も可能性を言っているに過ぎません。
矯正治療も医療ですから、当然、検査データを見てから診断、治療方法が決まります。

不確定な話だけ聞いても、本当に矯正治療をすべきかどうか決定しきれないでしょう。

矯正治療をすべきかどうかきちんと判断するためには、具体的な治療内容につき説明を受ける必要があり、そのためには個別の検査が必要です。

検査では、歯の模型を作り、歯、顎の骨のX線写真を撮影し、口腔写真も撮影します。矯正医は、それらを分析して何枚ものデータ表を作成し、総合して治療内容を考えます。

そのための時間をとって、何枚もの資料を基にした矯正医の説明を聞いてみてください。
矯正医はなるべくわかりやすく説明いたします。

実際に治療を始めるかどうかはご自分で決めることですが、そのために必要な理解は、格段に深まると思います。

2015年7月 2日

0093 2002 09 06 yn 感想.jpg

装置を着けた治療期間は2年、その後保定期間が3年でした。保定期間の終わり時、ご感想を書いて頂きました。

妙な表現かも知れませんが、歯の形の良い事がとても印象的な方でした。
加えて、顎の骨の大きさも必要十分にあり、中くらいの叢生でしたが歯を抜く事は最初から考えませんでした。

狙い通り、少しの拡大できれいに並んできました。
終了時も各歯の角度、上下の位置関係など素晴らしい状態でした。

歯の大きさ、顎の骨の分析等をきちんと行い、納得のいく計画を考えた結果と思います。
とても喜んでくださいました。

« 2015年6月 | メイン | 2015年8月 »

Powered by
本サイトにて表現されるものすべての著作権は、当クリニックが保有もしくは管理しております。本サイトに接続した方は、著作権法で定める非営利目的で使用する場合に限り、当クリニックの著作権表示を付すことを条件に、これを複製することができます。
かたやま矯正歯科 院長 片山 綱

かたやま矯正歯科
http://www.hanarabi.biz/
院長 片山 綱

【略歴】
静岡高校 卒業
早稲田大学卒業
国家公務員上級職試から公的機関
東北歯科大学 入学
神奈川歯科大学大学院 修了
鎌田歯科矯正クリニック勤務

【所属団体・資格】
歯学博士(矯正歯科学臨床)
日本矯正歯科学会認定医
Tweed Course (USA)修了
日本矯正歯科学会
東京矯正歯科学会
日本口蓋裂学会 他
読売ウィークリー(読売新聞社)特集「頼れる矯正歯科医650人」に選ばれる(2008年)

医院サイトはこちら
かたやま矯正歯科医院サイト